妻の入院・出産記録 ~メトロ留置⇒促進剤⇒緊急帝王切開の場合~
みなさんこんばんは、孫兵衛です。
昨日から親子三人で過ごしています。
ミルクにオムツ交換、沐浴、寝かせ・・・月齢が上がるごとに大変になっていくと聞きます。
今回は、妻の『入院から出産までの記録』
妻と一緒に、分単位で記録を付けました。
軽い気持ちで、記録を付けたのですが、
「まさか、帝王切開にはならないっしょ~」
と妻。
・・・フラグでした。
それでは、記録を淡々と書いていきます。
3/18(月)
14:30
入院
15:00
内診:子宮口は指一本通るかどうか。
NST(Non Stress Test)でも前駆陣痛すらない状態。
メトロを留置し、少しずつ腰の重苦しい痛みが出てくる。
18:30
重い生理痛レベルの痛みあり。
初めて、おしるしあり。
20:00
NST:前駆陣痛が出てきているが、この感じでは今日は生まれないだろうと。
かなりきつい生理痛のような持続痛+不規則に子宮を捻じられるような痛みあり。
耐えられるレベルではあるが、寝られそうにない。
苦笑いはまだできる。
少しでも痛みが和らげば・・・と腰にホッカイロを当ててみる。
21:30
腰を温めたのが良かったのか、持続痛が多少マシになる。
23:00
助産師さんに少しでも寝ておいた方が良いと言われ、ようやく電気を消す。
ウトウトするが、夜間は持続痛がわずかにある程度。
前駆陣痛も遠のいたが、胎動もありウトウトを繰り返す程度の浅い睡眠。
3/19(火)
05:30
自然と目が覚める。腰がやや重い感じがするが、痛みはごくわずか。
歩行可能。
入院当日からシャワー禁のため、洗顔とふき取りシートでさっぱりする。
メトロは抜けておらず、子宮口はおそらく3cm未満。
前駆陣痛が遠のいてしまったこともあり、まだまだ先は長いのではと憂鬱に。
切実に今日中に生まれてほしい。
06:00
前駆陣痛が再び現れるように。
06:30
処置室に向かい、ラインを確保される。
分娩には大量出血するリスクがあるので18G(針の太さ)を留置かと思ったが、20G。
内診では、子宮口は先日より降りてきているが、2㎝でまだまだ硬い。
メトロ抜去後は持続痛、前駆陣痛ともに消失。
07:15
促進剤開始。
12ml/hr(ラクテック500ml+オキシトシン1A:5単位)の少量から開始。
投与開始直後が、過強陣痛の副作用が出る可能性があるため慎重にみていくと。
お腹が減ったので朝食を心待ちにする。
08:00
孫兵衛さん到着。
私がポテチ!ポテチ言ってたら本当に買ってきてくれた。
朝食も到着。いつ分娩になっても良いように、急いで食べる。
オキシトシン 24ml/hrに。
08:30
張りなし。
オキシトシン 36ml/hrに。
09:00
張りなし。
オキシトシン 48ml/hrに。
09:10
破水
11:30
オキシトシン 96ml/hrに。
不規則に弱い腰の痛みがくるが、昨晩ほどの痛みはない。
NST的には少し張りが出てきた様子。
12:00
3分間隔の規則的な陣痛あり。
この頃から痛みが強くなり、痛み以外のことが考えられなくなる。
途中で子宮口を柔らかくするためブスコパン(子宮を柔らかくする作用)を筋注。
13:00
この頃から、陣痛が1~2分間隔に。
あまりの痛さに気がおかしくなりそうになる。
助産師さんから呼吸法を褒められ、ひたすら呼吸に集中。
孫兵衛さんに腰をさすってもらったり、温めてもらうが全く効果なし。
15:00
痛みがこれ以上ないくらいに強くなる。
うまく呼吸することも困難に。
この時点で、子宮口は5cm。
助産師さんにいきみたい感じはあるか何度か確認されるが、そのような感覚は全くなし。
赤ちゃんが出てくるにはまだまだ時間がかかりそうな雰囲気。
孫兵衛さんの手を握りながら、半分パニック状態に。
もうこれ以上は耐えられない。
オキシトシン最大量の120ml/hrに。
痛みでパニックで気づかなかったが、いつの間にかNSTで変動一過性徐脈が出るようになっており、赤ちゃんの状態が心配。
急を要する状態ではないが、この後も子宮口の拡大がないようなら、緊急帝王切開も選択肢に入ると主治医より。帝王切開をお願いする。
1時間後にお産も進むとは思えないと頭の片隅で思う。
帝王切開まで・・・と泣きながら痛みに耐える。
腰も痛いが、下腹部も痛く、子宮が破裂しそうな麻酔をせず開腹手術をされているような痛み。
15:40
私の様子を見かねて、孫兵衛さんがナースコール。
内診をしてもらうが、子宮口の大きさは5㎝と変わらず。
NSTでも一過性徐脈の程度も強くなっており、緊急帝王切開が決定される。
孫兵衛さんが手術の同意書にサインをする。
採血、抗生剤、剃毛など帝王切開に向けて準備が進む。。
10人程、スタッフが動いていた様子。
LDR室の真横にオペ室があり、横滑りでオペ室へ。
痛みで意識は半分朦朧としているが、麻酔(クモ膜下+硬膜外)をされ、下半身が痺れてからは痛みもなくなり、パニックも落ち着く。
執刀医は、主治医のA先生と院長のK先生。これ以上ないメンバーとしてで安心。
16:30
オペ開始。
麻酔で痛みはないが、皮膚や子宮を切られている感覚、腹腔内をいじられている感覚あり。
通常ならば怖い気がするが、陣痛の痛みを思えば些細な事。
開始から3分で胎児が出てくる。
16:43
公式記録では、こちらの時間が生まれた時間に。
取り上げられた瞬間、鳴き声が聞こえ、一安心。
自身は、麻酔の影響か息苦しいような気持ち悪いような感じがあったがどうでもいい。
赤ちゃんが羊水や血を拭かれて、私たちの元へ。
私は手が固定されているため、頬ずりをしてもらう。
しっとりとした少し血液のにおいがする。
仕事でよく見てきた生まれたての新生児が、自分の子供として目の前に存在することが不思議な気持ち。
予定超過に加えて変動一過性徐脈も出ていたので、胎便吸引症候群になっていないか一瞬心配したが、元気そうなので恐らく大丈夫だろう。
孫兵衛さんに臍帯を切ってもらう。
臍帯がたすき掛けにように引っ掛かっていて、これが変動一過性徐脈の原因だったと思う。
まとめ
・促進剤最大量、陣痛一分間隔でも子宮口5㎝から進まず、分娩停止。
・途中から、変動一過性徐脈あり
⇒胎児機能不全を適応とし、緊急帝王切開。
・難産の原因として、以下の2点が考えられる。
1.胎児が頭位ではあるが、斜め気味に捻転していた。
2.臍帯が胎児にたすき掛けになっており、なかなか降りてこなかった。
以上が、妻の出産の一連の流れです。
妻の覚えている範囲のメモと、僕のメモを合わせてみました。
こうやってみると、本当に大変だったことが分かるかと思います。
妻はよく言っていますが、子供が元気に生まれてくることは当たり前ではありません。
後から分かったことですが、子宮口が拡大してからの帝王切開は大量出血のリスクもあるようです。
妻と子が、今こうやって元気でいること自体が『一つの奇跡』なのだと思っています。